6. 耳鳴り 70代女性
前回の耳鳴りの方からの紹介です。
主訴:耳鳴り
年齢:70歳前半
既往歴:中耳炎
現病歴:高血圧症
その他:疲れやすい、めまい
経 過
5~6年前から両耳に蝉の音がする。
耳鼻科で治療を受けるが一向によくならない。
徐々に悪化し、耳鳴りがうるさくてたまらない。
このごろはピーッという電子音が頻繁に鳴る。
鍼灸治療
1回目(7/21):局所へ施術と体質改善の施術をしました。
2回目(7/23) :耳鳴りは相変わらずだが、体調は少し良くなったとのこと。
ここのツボが効くからここに鍼を打ってとかここに灸をしてと指示されるのでその通りに施術。
※施術後具合が悪くなり暫く休みを取る。
3回目(8/18) :施術内容は同上。症状は変化なし。
※施術に鍼を刺したところが出血をしたため、怖がって施術を受けるのを迷っていたため期間があきました。
4回目(8/25):いつも通りの施術。症状は変化なし。
5回目(8/27) :今回も患者さんの指示に従う。症状は変化なし。
6回目(9/1) :突然、今日から私に任せるということでした。
神経質で気分屋な方なので鍼の刺入深度は浅めに。
7回目以降は週に2回の施術を受けました。
9回目以降から耳鳴りが少しよくなったということです。
現在12回目ですが、右耳の耳鳴りが半減して来たということです。
電子音もなくなったのですが9月の連休で1週間施術を受けなかったときまた電子音の音がしたということです。
この方のように鍼灸治療をする際、(内)出血をするのを知らない方がいらっしゃいます。ツボは本来、神経や血管が豊富なところにありますし、体の中に刺すとき私たちは体が透けて見える訳ではないので血管(ほとんど静脈、毛細血管)を刺すこともあります。
ですから当然のごとく(内)出血は起こります。鍼灸の起こす(内)出血はあくまでも一時的なものです。
裁縫でも針を指に刺したら血が出る経験はあると思います。そんなイメージを持っていただければ決して怖いものではありません。ちなみに鍼灸の鍼は裁縫の針より何十倍も細いです。